いよいよ本日11月26日からロストックのクリスマスマーケットが開幕!
ドイツ北東地方のその他の大部分街でも、この光と甘い香りに包まれた夢の期間がはじまります。
ドイツの大抵のクリスマスマーケットには「メルヘンの森」といって、様々なメルヘンのワンシーンが再現されている一画がありまして、中々に味わい深い人形たちが楽しませてくれています。が、時々日本であまり有名でないお話もチラホラ。
今回は、「メルヘンの森」をもっと楽しむための、メルヘンダイジェスト。
おぜんやご飯のしたくと金貨を生む騾馬と棍棒袋から出ろ
画言っていただければ、いくらでも金を出します
日本で殆ど知られていないこの「おぜんやご飯のしたくと金貨を生む騾馬と棍棒袋から出ろ」日本語だと恐ろしく長い題名のグリム童話、「Tischlein Deck Dich」。三人兄弟がそれぞれ修行に出かけ、修行の終わりに師匠からそれぞれご褒美をもらうのですが、その次男が粉ひき職人からこの金を生み出す魔法のロバを受け取ります。長男は食事の支度を勝手にしてくれる食卓、三男は「袋から出ろ」と唱えるとひょいと出てきて敵を殴りに殴るこん棒を授かります。
この写真の青年の後ろに、呪文を唱えると勝手に食事を用意してくれる魔法の食卓が描かれていますね。
ホレおばさん

グリム童話でお馴染み、かわいい子が継母に虐待を受けるシリーズの一つ「ホレおばさん」。
ホレおばさんは冬になると窓から羽毛のクッションをたたき、雪を降らせるのです。
そのホレおばさんの下で素直に頑張ったかわいい娘は金を、怠けた醜い継母の実子は最後にタールをかけられる、というお話。
左手に見える石窯には焦げそうなパンが入っていて、パンは「早く窯から出してー」と頼みます。右手には実はリンゴがたわわに実った木が描かれていて、木は「早くゆすってー」と頼みます。可愛い娘はもちろん手伝い、もう一方は無視して通り過ぎていきます。
殆どの都市のクリスマスマーケットに存在しているこの「メルヘンの森」。
かなり年季の入った人形たちが熱演していますので、是非覗いてみてくださいね。